福澤諭吉先生没後弟子の慶應通信ノート・その後

慶應義塾大学法学部卒業 通信教育課程の勉強覚書

2022参院選ー私の見解

 参院選が終わりました。ここで政治学を勉強し研究する者としてコメントしておきます。
 選挙結果は自民党の大勝でしたが、比例代表の票数をみていくと「旧民主党」から派生した立憲民主、維新、国民民主の各党の得票数を合計すると自民と互角。共産、社民、れいわを加えると自民を凌いでいます。つまりこれらが協力すれば野党陣営の勝利もありうるということでした。しかしながら事は簡単ではありません。現在、立憲民主と維新、国民民主の対立をみてもわかるように野党陣営はバラバラです。
 かつての「旧民主党」は「非自民非共産」で政党が成り立っていました。2009年、政権交代を成し遂げましたが、党内の政策的距離間が広く、政権運営にあたり党内の政策調整がつかず自滅していきました。
 同じように自民党も政策的距離間が広い政党です。超保守派からリベラル派までいます。それでもなんとか党としての体制を保っているのは政権党として求心力であるからです。あとは自民ブランドの威光でしょうか。
 かつて非自民連合の細川護熙政権下では、野党・自民党から離党する議員が相次ぎました。民主党政権の3年3か月の野党生活でも自民党が一体となっていたのは、民主党政権発足から1年も経過しないうちに衆参捻じれとなり政権奪回の希望が出てきたからでしょうか。
 1990年代から始まった「政治改革」ですが、未だ与野党の政権交代が日常化した緊張感のある政治になっていないのは自民党を含めた政党再編が行われていないからだと私はみています。

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